池田こみちさん(環境総合研究所)がインタビューア、青山が先に書いた論考をもとに対応しています。
◆青山貞一「福島原発事故で、本当に恐ろしいのは魚介汚染」
昨年4月、日本政府がグリーンピースの虹の戦士号の領海内立ち入りを2~3ヶ月待たせたあげく却下したこと、福島県内の漁業関係者が環境総合研究所に魚介類の分析を依頼しながら、その後なしのつぶてとなったこ
となどの裏事情についても言及しています。
動画の時間は44分です。
◆青山貞一「福島原発事故で、本当に恐ろしいのは魚介汚染」
原発事故以来、官民を問わず膨大な量のモニタリングデータが公にされてきたが、なぜか魚介類に含まれる放射性物質汚染に関するデータは、きわめて限られている。
理由はやはり太平洋側の海洋汚染が相当深刻なためだろう。
日本の気象庁の気象研究所が2011年11月16日に発表したシミュレーション結果によると、放射性物質のうち、とくに放射性セシウムは今年の4月までに70~80%が海に落ち、陸地に降ったセシウムは30%程度と推測している。
気象研究所の研究チームによれば、2011年3~4月は偏西風で運ばれるために陸地に落ちる量は少なく、その分海洋が汚染されたとみている。ヨウ素131は放出量の約65%が海に落ちたとしている。
ちなみに私たち環境総合研究所が2011年春に行った放射性物質の3次元の移流、拡散シミュレーションでも類似の結果がでている。
陸側におちた放射性物質も最終的に海に流れ込む。今後、近海魚や回遊魚だけでなく、底生魚介類の汚染が深刻になると推察される。
本動画は、この分野第一線で漁民やNPOとも議論しあう中で調査研究をしてきた青山貞一さんに詳しくその実態、裏事情、一般国民はどうすればよいかなどについてのご意見を伺った。
池田こみち 環境総合研究所副所長/インタビューア 2012年2月6日
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