2008年9月24日,TBSのニュースで、「世界透明度」ランキングの発表があった。日本は、ベルギー、米国とともに18位だった。昨年が17位だから一歩後退である。
上位10傑は、①デンマーク、①ニュージーランド、①スウェーデン、④シンガポール、⑤フィンランド、⑤スイス、⑦アイスランド、⑦オランダ、⑨オーストラリア、⑨カナダである。
これらの国々は他のランキングでもいつも上位にいる国だ。
TBSニュースにおける日本に対する「特質」すべきコメントを以下に示す。
総理大臣や閣僚が次々と辞任し、政治の混乱が続いていること、そして未だに二世、三世議員が多く政治の世界での透明性が十分確保されていないことが、順位の下がった原因だと指摘されました。
「今の政治家を見ても家族的なつながりがあるケースが多く、(いまだに)二世、三世議員がたくさんいます」
(トランスペアレンシー・インターナショナル、リアオ アジア部上級代表)
これは私が常々指摘していることであり、つい最近も以下の論考を公表したばかりである。
◆青山貞一:大マスコミが報じない自民議員過半が二世三世議員
http://eritokyo.jp/independent/aoyama-col1200.htm
上の論考を発表した直後、日本では、小泉、安倍、福田につづき世襲議員の麻生太郎が自民党の総裁そして総理、首相となった。直近の総理が4代続いて二世、三世の世襲議員である。世襲議員による総理、首相のたらい回し、といってもよい。
しかも、安倍、福田は在任期間がわずか1年で総理、首相の座をホッポリ投げている。このような先進国は日本以外にない。
さらに2008年9月24日に発表された閣僚名簿を見ると16人中11人が世襲議員である。 また9月25日になって小泉首相は国会議員を引退することを突然表明したが、何と自分の後釜に次男の小泉進次郎(27)を後継に指名している。これほど恥ずかしいことはないが、本人はまったくそれが分かっていない。引退するのは一見潔いとも思えるが、これでは台無しだ。何も二世議員が辞め際に三世議員候補を指名することもなかろう!
今回の世界透明度ランキングでは、まさに日本の国会議員、総理の世襲性や選挙で政権の正当性、正当性が示されていない総理、首相が、無責任に1年で2回も辞任したことが国際的に非難されたことを如実に示している。
日本では自民党による政権の私物化だけでなく、国会議員の私物化が常態化し、先進国で一番政権交代のない国となり、世界の笑いものとなっている。にもかかわらず、当のご本人達がまったくそれを分かっていないところに、絶望的なものがある、と言えよう。
「世界透明度」ランキング、日本18位(TBSニュース 2008年9月24日00:34)
政治家や公務員の汚職やモラルなどの「腐敗の度合い」を調べた世界透明度ランキングが、ドイツの研究機関によって発表されました。日本は前回17位、今年は何位にランク付けされるのでしょうか。
調査を行ったのは、ドイツのNGO「トランスペアレンシー・インターナショナル」で、政治家や公務員の汚職やモラルがどの程度腐敗しているのかを世界180か国を対象に比較し、「透明度の高い順」からランク付けしています。
今年の日本の順位は、去年から1つ下げて18位。総理大臣や閣僚が次々と辞任し、政治の混乱が続いていること、そして未だに二世、三世議員が多く政治の世界での透明性が十分確保されていないことが、順位の下がった原因だと指摘されました。
「今の政治家を見ても家族的なつながりがあるケースが多く、(いまだに)二世、三世議員がたくさんいます」(トランスペアレンシー・インターナショナル、リアオ アジア部上級代表) また、中国については「依然として共産党の腐敗は続いている」として前回と同じ72位。
ロシアは、官僚に渡るワイロが未だに莫大な金額で、政治と官僚システムが極めて不透明だと指摘、去年より4つ順位を下げ147位でした。
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